「20世紀少年」

ジャーン、ジャジャ、ジャーン、ジャ、ジャ、ジャン♪

初めて、Tレックスの「20th century boy」を聞いた時、

リフが以上にかっこよかったと感じたが、

父親に、Tレックスなんて今更聞いてどうするんだと言われたことを覚えている。

僕にとっては原初の体験だが、父親にとっては今更なのだ。

だって父親は、昔の昔の70年代にその体験を済ましている。

マーク・ボランは29歳で死んだ。

それは、ずっと昔の出来事。

映画20世紀少年も、始まりはずっと昔から。

内容を言ったら、もう面白くもなんともなくなってしまうので、

言わずもがなな。

幼年期からのおよそ50年にも及ぶ、壮大で、本当に壮大すぎて、

漫画で読んでた頃、これどうするんだと心配になってしまったほどのストーリー。

映画の迫力は、すさまじく、あっという間に虜になった。

漫画の1巻を読んだときその衝撃から、

初めて新品の本を出てる分だけまとめ買いした時と似た衝撃。

確か7巻か8巻くらいまでだと記憶しているけど、

昔のことなので記憶なんて曖昧だ。

そう、記憶なんて曖昧なものだから、

この20世紀少年の物語も、面白いんだろう。

わずかな昔の記憶を頼りに、今に立ち向かっていく。

昔の思い描いていたことなんて、全然実現なんてしていかないから、

人生は面白く、そして恐ろしい。

まあ、僕は原作を読んでしまった人間なので、

映画の楽しみ方は、どうやって再現していくかというところに焦点が行く。

そういう楽しみ方からも、この映画は忠実だった。

もちろん脚色されているけど、十分に面白い。

あえて言うなら、ケンヂがドンキーに思いを馳せて、

お前みたいに走れないよと思うシーンや、

オッチョのバンコク時代がカットされまくりで、

最後のショーグンと呼べのシーンが全然胸に響かなかったこと。

まあ、時間に限りある映画でそこまで求められないのはわかるし、

そういうここ入れて欲しかったなと思うこと自体が楽しい。

第2作は来年公開。

う~ん、待ち遠しい。

だけどまた、20世紀少年の続きが気になって、

悶々とする日々が帰ってきて、どこか懐かしい気分。

高校の頃、この漫画を薦めて、ことあるごとに

ともだち~、と一指し指を高く上げた、僕の友達も観たのだろうか。