男は刀に憧れる
いつだって男は、強いものに憧れる。
力の象徴は、なんといっても刀。
実物なんて触ったこともないし、実際斬るところも見たことがない。
でも、刀は憧れで、それを振るう人物は英雄でもある。
そしてそんな最強の英雄と考えると、日本人なら出てくるのが宮本武蔵。
バガボンドが出る前から、誰もが知っている豪傑。
バガボンドが出てからは、さらに有名になっただろう。
今でも、宮本武蔵が最強であると思っているが、
気になるのは、佐々木小次郎。
漫画では、耳が聞こえず、会話もままならない剣士。
たぶんこの漫画がなかったら、キザなイメージと
武蔵のライバルという意識しかなかった。
小次郎俺たちは―――
抱き締めるかわりに 斬るんだな
刀に狂い、刀に生きる。
昔の剣士たちには、こういう生き方もあったんだろう。
刀なんて、弓や鉄砲の前に、儚く散るものだけど、
憧れるのは、やはり刀で、その使い手。
昔の時代を、刀の時代を羨ましく思うけど、
平和な世の中が、やはり心地いい。
それでも、憧れるものなんだな。