「スクラップ・ヘブン」
魅力的な俳優陣に、とても考えさせられる物語。
想像力が足りないんだよ
その結果が何なのだっていうと、
結局、想像力が足りないってことに繋がっていく。
ある意味、やりたいだけやって後は、
後は見る人によって解釈してくれという映画だった。
君たちの想像力に任せるよって問いかけるような。
そんな深いメッセージが隠されているようだったけど、
僕は、そういうことと全然違うところがすごい、心に残った。
それは、オダギリ・ジョー演じるテツの親父とのやりとりだ。
大量のお菓子を抱えて、大喜びしながら病院を駆けるシーンは
思わず、顔がほころんだ。
彼らのいうクソみたいな世界での、唯一の光。
テツの世界が灰色になってしまう前の、温かいものだと思った。
それにしても、オダギリ・ジョーという役者は、
影があって、危なげで、儚そうで、たたずまいがカッコよかった。