「スクラップ・ヘブン」

スクラップ・ヘブン スクラップ・ヘブン

加瀬亮×オダギリジョー×栗山千明

魅力的な俳優陣に、とても考えさせられる物語。

想像力が足りないんだよ
その結果が何なのだっていうと、

結局、想像力が足りないってことに繋がっていく。

ある意味、やりたいだけやって後は、

後は見る人によって解釈してくれという映画だった。

君たちの想像力に任せるよって問いかけるような。

そんな深いメッセージが隠されているようだったけど、

僕は、そういうことと全然違うところがすごい、心に残った。

それは、オダギリ・ジョー演じるテツの親父とのやりとりだ。

大量のお菓子を抱えて、大喜びしながら病院を駆けるシーンは

思わず、顔がほころんだ。

彼らのいうクソみたいな世界での、唯一の光。

テツの世界が灰色になってしまう前の、温かいものだと思った。

それにしても、オダギリ・ジョーという役者は、

影があって、危なげで、儚そうで、たたずまいがカッコよかった。