『完全保存版 中山雅史と日本サッカーの20年 (NumberPLUS)』

Sports Graphic Number PLUS 完全保存版 中山雅史と日本サッカーの20年 (NumberPLUS) [ムック] / 文藝春秋 (刊) 完全保存版 中山雅史と日本サッカーの20年 (NumberPLUS)

最近コメダ珈琲店に通いつめてます。

大学が愛知だったので、懐かしい。

特徴あるコーヒーじゃないけど、安心できる味で

一人でも入りやすくて長居できるのがうれしい。

今日はこの本をコメダで読んでました。雑誌じゃなくてムックだったんだ。

amazonのリンク貼っていて気づいた。

『number』は、自分の中でスポーツ雑誌の中でも安心して読める

選手をリスペクトしながら丁寧に作っているイメージがあるので

こういった好きな選手の特殊号が出るのはうれしい。

中山の引退直後に出たサッカーマガジンの引退記念号は、

文章的に物足りなかったので、こういうのを待っていたんだと、純粋にうれしかった。

まあ、サッカーマガジンは引退直後なので急だったからね。

需要のニーズを考えれば、サッカーマガジンが正解だったかもしれないけど

やっぱり、じっくり腰を据えて作られたものは

ファンには思いが届く。

中山雅史の現役から退くという、いわゆる引退発表から

2ヶ月も立っているが、未だに実感がわいてこない。

中山っていう選手は、僕の物心ついた時にはもういたわけで、

僕のジュビロファン歴は中山雅史の歴史になっているわけで、

移籍した後だって、プレイヤーの中山を追いかけてたわけなので、

自分の中で、ずっとサッカー選手だった人だから引退したよなんてね。

そんなのイメージがわかないのだ。

死ぬまでサッカー選手であり続けそうだと本気で思ってたのだ。

実際はケガとかで、もう無理かなとは思ってたけどさ。

夢を見させてくれそうな選手だった。

本の中身は、過去の記事や写真がメインだけど、

93年とかの記事とか知らないのだから新鮮さも感じられた。

写真も覚えてるのも多いなぁ。

闘士なき者は去れ。というキャッチフレーズのついたやつあったよな。

特集内容も豪華。

ジュビロのチームメート名波・藤田・福西の3選手の対談とか

中田ヒデ・岡田監督・オフト・トルシエ呂比須・高原・前田遼一

そしてカズの独占インタビューも中山へのリスペクトが非常に感じられ、

それと同時に、中山雅史という人間がくっきり浮かび上がるような内容だった。

何より、うれしかったのはスキラッチのインタビューまであって

スキラッチが中山をベタ褒めしていたことだった。

多少のリップサービスもあったかもしれないけど、

最後の一言は、ちょっと涙が出た。

僕が初めて見たジュビロの試合はスキラッチがいた試合だった。

ちなみに中山は出てなくてチビマサが出てた。

あの時も中山はケガをしていて、父親に中山はいつ出るのと聞いていた記憶がある。

コンサドーレの記事や、ジュビロ時代のトレーナーの記事も

読み応えがあって、満を持して出したのという記者の心意気が感じられる。

本当に中山はもがき苦しみ、あがき続けた選手だと思う。

無様で去り際の美学とは無縁のカッコ悪い最後だったと思う。

だけど、そのスタイルこそが中山雅史の良さであり、

何よりカッコ良かった。

常に向上心を持ち、倒れるなら前のめり。

転んだらまた、立ち上がる。

強烈な個性がいなくなるのは、ただ寂しい。

なにより、サポーターとして良い思い出を貰えたことを心から感謝したい。

ありがとう、中山雅史ゴン中山

これからも応援しています。