『南国少年パプワくん』 柴田亜美

南国少年パプワくん (7) 南国少年パプワくん (7)"

たぶん、この漫画をギャグ漫画としか知らない人は、すごい多いと思う。

実際僕も、そう思ってた。

アニメも漫画の4巻で終わってしまったし(全7巻)

後ろの方の巻は、見つけにくかった。

この新調版(変わったのは、カバーだけ)で初めて結末を知った。

後半は、かなりシリアスです。

基本的にこの漫画は、大人(シンタロー)と

子供(パプワ)の友情がテーマだろう。

生まれた場所も、性格も、住む場所や文化も違う2人だけど、

そこには暖かいものがあった。

純粋な子供と、なにかと色々考え、損得を優先したりする大人。

そういうと子供は、良いものと考えるけど、純粋ということは、

逆に悪い方向に向いてしまうこともある。

その辺も漫画のラストの方で出てくるけど。

変だな、仲良く出来ないなんて。

ケンカするよりよっぽど簡単なことじゃないか!

純粋な子供だから放てる言葉だけど、これがなかなか難しい。

でも、子供とすれば不思議なことなのかもしれない。

昔子供だった自分は、どう思ってたんだろう?

だんだん子供の気持ちを無くして行くことは、ちょっと辛かったりもする。

俺は子供の頃早く大きくなりたかった。

信じてたんだよ大人になったら強くなれるって。

親父にも誰にも負けねぇって!

俺は知らなかったんだ、歳をくうほど人は弱くなるなんて!

泣きてぇことばかりだなんて知らなかったんだッツ!!!

シンタロー、泣くのって悪いことか?

ぼくはじいちゃが死んだ時泣けなかった。

エンドウくんの時も、くり子が帰った時も泣かなかった・・・

だけどおまえが島を出て行く時、ぼくは泣いていたんだと思う!

ぼくは強くなったぞシンタロー

ここの部分が一番好きなとこです。久しぶりに再会する2人。

このあと、「ただいま」と繋がるんですが、改めて二人の友情を確認した気がしました。

ちなみにまだギャグの頃の話ですが、

このエンドウくんの時の話は、大好きでした。

アニメでは、2人の別れで終わったと思ったんですが、

このあとちゃんと再会してます。

すぐに「いつか」とか「また」とか言っちゃう大人ですが、

子供は、しっかり待ち続けました。

大人は、きっと帰ってくると、飛行機の中で誓いました。

そして子供は、また会えたことが、約束を守ってくれたことが、

何よりうれしかったようです。約束を守るってことは大切です。

そうすれば、きっとこの少年も、こう語りかけてくれるかもしれない

今日からお前も友達だ!

ちなみに続編出てます。