「蝉しぐれ」

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普段当たり前にある風景が、実は何より美しいということに気づく。

「よくぞ日本人にうまれけり」というような、日本人へのための美しさ。

外人とかにもわかるかもしれないけど、

日本に生まれ、日本の文化に触れてきたものにこそ、

本当に感じれるようなものがうれしい。

藤沢周平さんの同名小説を映画化したもの。

主演は市川染五郎木村佳乃

まだ読んでないけど原作が長編なようで、内容的には早足に過ぎていって

わかりにくいこともあるけど、素直にいい映画だと感じた。

殺陣では、ふかわが死ぬのではないかと、ハラハラ。

荷車を二人で押すシーンは、個人的ベストシーン。泣かせ所ですね。

初恋は実らないっていうけど、なんとも味のあるラストだった。

少年時代は、なんとも甘酸っぱく、そして儚い。

彼が守ったのは、ふくや子どもだけでなく、

お互いの初恋を守ったとも言えるかもしれない。

あと最後は、ホントに子ども2人も出来たんでしょうか?

優しいウソなのかなとも感じたけど……

あとキャストの今田とふかわは、再会のシーンでは、

彼らの人なつっこさからか、親友というイメージはピッタリだった、

でも、特に今田のほうは、その後はどうかと…

逆にふかわは、以外や以外によかった。

出演した時は、館内で失笑が出たけど…

「腹減らないか?」は最高。

唯一残念なのは、CMでも流れてた一青窈

「かざぐるま」が流れなかったこと。

僕は映像をバックにこの歌が流れている予告を見て、

身に行きたくなったから。

帰ってきて歌詞を読んだら、すごい伝わってくる。

これは、映画を見た人は、すごいよくわかると思う。

明日CD買ってこようと。

蝉の鳴く季節も過ぎ去った秋。

しぐれ【時‐雨】

1、秋の末から冬の初めにかけて、ぱらぱらと通り雨のように降る雨。

という意味もあり、情緒溢れる感じもあれば。

2、涙ぐむこと。涙を落とすこと。また、その涙。

という意味もあり、儚くも感じる。

蝉の鳴き声は、蝉の涙。

蝉の涙は、2人の涙。またじっくり見たくなる映画でした。

ただ遠くはなれても   

君が笑うため 

どこ吹いた風でした  

くるりかざぐるま

待つことも恋でした    

くるりかざぐるま

君が沈むまで       

僕と沈むまで

幸せな夢の中で      

きれいに泳げたの

一青窈、「かざぐるま」