「オリバー・ツイスト」

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大人の話は、子どもに正しいことを言っているようで

その実、内容は支離滅裂で、自分のことしか考えていない。

まともな口を開いたと思うと、

絞首刑、絞首刑、絞首刑

いいか、ボウや。

悪いことをしたら絞首刑だよ。お前は、将来、絞首刑だって言われるなら、

純粋なオリバー少年じゃなくても逃げ出すとくるに決まってる。

まあ、そんな「オリバー・ツイスト

チャールズ・ディケンズの原作や、かつての映画も観た事がないので

新鮮な気分で、オリバー君の冒険を見守れました。

オリバーときて、あの、某国のゴールキーパー

おサルさんを思い出したことはご愛嬌で。

まあ、冒険といっても、中盤からオリバーは、

ただ流されていたという感じで…

でも、ロンドンまでの70マイルを、踏み出した勇気があったからこそ。

悪い大人もいれば、良い大人もいる。

そんな人に巡り合えたことが、最大の冒険の成果だと思う。

僕はフェイギンもビルも同じ悪者だと思う。

フェイギンにいたっては、こいつが一番、支離滅裂で、

いい加減で、自分のことしか考えていないけど、

オリバーに優しくしたことは、事実。

それまで酷い環境に育ったオリバーにとっては、

どんなに酷いことをされても、フェイギンは恩人で、

優しい人だったんだと思う。

その時のオリバーの感謝の気持ちは、本物だっただろう。

ビルは、確実に悪人、悪役中の悪役という役柄。

二人とも悪人だと思うけど、オリバーに感情移入してしまったからか

フェイギンは、どこか憎めない。

というかこの人、特殊メイクですよね?

最後は、童話のようなオチでした。

めでたし、めでたし、とあれだけ絞首刑を繰り返した、

意図が、現われたとさ。

あと気になるのは、他の子どもたちは、どうなったかなということくらい。

でも、彼らなら元気にスリでも、してるんだろう。