ブロークン・フラワーズ

映画好きとしては、ジム・ジャームッシュの作品を、

好きと言いたいところだけど、今回も悪くないけど

絶賛とまでは、いかないという感じでした。

とは言っても、まだ「コーヒー&シガレッツ」しか見ていないので

保留ですが、全体的なゆるい感じは、同じ。

音楽は、いい感じでした。

年老いたドン・ファンのようなモテモテ男が

あなたに子どもがいますと、匿名の手紙を受け、

真相を確かめるべく、かつての恋人達に会いに行くという話。

ロード・ムービっぽいけど、淡々としている。

テーマは旅では、無いのでそれはそれでかまわないけど

最後まで、淡々と流されていくような……

実際、主人公が会いに行くのに、まったくノリ気でないので仕方ないが。

主演のビル・マーレイは「ロスト・イン・トランスレーション

のような役柄でした。やっぱり、哀愁漂う親父。

過去は変えられない。だが未来は変えられる

だとしたら大切なのは、今だ

という感じの素晴らしい言葉を言うのだけど、

流されまくりで、ジャージを一日中着て気ままに過ごす人に言われても…

と思うが、なんだかんだしっかり旅をしてきて

過去は過ぎ去ったものでしかないと、確信した彼こそのセリフかと。

だからといって、これから今をこの人が、大切にすると思えないが。

彼の、どんなに綺麗なピンクの花達も、

最後には、ブロークン・フラワーズ

なってしまったのだなと思える話だった。

だとしたら、大切なのは今からだ。

追記、

見終わった直後より、少したってからの方が良い作品だと思える気がした。

今もう一度、見てみたいと思わせている。