「恋のウルトラ大作戦」 すかんち

51ZSTplHOBL__SL500_AA300_.jpg  恋のウルトラ大作戦

今年は、間違いなく我が人生最悪の時。

困ったときはいつでも来なよと言ってくれる人もなく、一人過ごす日々。

またも転勤して、地元の県に戻ってこれたけど

実家から離れてるので、地元の感じがしない。

救いはというと、お勤めをはじめて31日が初の休みに。

そして、すかんちのCD-BOXを手に入れたので、ほぼ1年間聞き続けられたこと。

本当に、ずっと聞いていた。ずっと、ずっと聞いていた。

1stアルバムの英語タイトル

「Ultra Operation Of Love Affair For All The Young Boys And Girls」

僕はもうボーイズなんて年でもないし、恋をしてしまったということでもないけど、

すかんちは、僕に日常を忘れさせてくれるような気分をくれた。

なので、これから年越しですかんちの全アルバムの感想を書いていこうと思う。

すかんちが好きすぎるので、愛しか吐きません。

貶しているように見えても、それもまた愛ということで。

すかんちを知らない人に説明すると、

すかんちというバンドは、長い下積み時代を経て、90年代を駆け抜けた、

とにかくヘンテコなバンドだ。

実力派でありながら、おかしな恰好と言動を繰り返す

往年のロックへの愛情たっぷりすぎるメガトロウルトラマニアックな、

ロックでポップでグラムで歌謡曲テイストをも兼ね備える、

入口はとても狭いけど、はまったら抜け出せない魅力を持つ、

かっこいいけど、かっこわるくもあるヘンテコなバンドだ。

ローリー寺西  ギター/ボーカル

shima-chang  ベース-ボーカル

ドクター田中  キーボード/ボーカル(後に脱退)

小畑ポンプ   ドラム 

小川文明    キーボード(ドクター脱退後加入)

とにかくも、メジャー1stアルバム「恋のウルトラ大作戦」から始めようと思う。

ローリーは僕の永遠のギターヒーローです。

1.HONEY

なんとなく牧歌的な印象から始まる短いオープニングナンバー。

ロディアスな展開が印象的。

2.君は海辺のパントマイム

とてもストーカーな歌詞ながらも、なんかわかる気持ちがある問題曲。

すかんちらしい、ノリノリでキラキラした楽曲。

ギターの音が素晴らしすぎる。ギターソロの部分はなんとも言えない無敵感と幸福感。

3.恋のT.K.O

素晴らしきかなブリティッシュロック。

ポップでキラキラしたすかんち1stシングル。

ギター・ベース・ドラム・キーボードどれも素晴らしいが、

特にベースラインのかっこよさは異常。

カラオケで歌うとすごくノリノリになれる。

ライブだと、終わりのアレンジが色々変わるが、どれも幸福感たっぷり。

4.魅惑のYoung Love

ミディアムテンポのちょっぴり切ない曲。

歌詞に「マーキュリー」「ジミー・ペイジ」とあって

それを歌詞カードの注釈で触れているとこに愛を感じる。

このアルバムの中でかなりまともな、いい歌詞。

5.ウルトラロケットマン

すごく…ツェッペリン…です。

でも、そこにには愛があるので問題なし。

バリバリのハードロックナンバー。ドラムがいかしてる。

PVではドクターに笑わせてもらいました。

6.OK! Baby Joe

とても放送では流せそうにない、電波な歌詞。

だけど、超かっこいいロックナンバー。ライブではノリノリになること間違いなし。

ドクターのコーラスが神ががっている。

狂気で猟奇な純愛ソング……でいいのかな。

7.炎のロックマシーン

どう聞いてもサビが「The Kids Are Alright」ですありがとうございます。

素敵なボランに夢中と歌っているが、

どう考えてもボランのいたT.REXよりThe Whoに夢中。

でもやっぱりすかんちは、素敵。

8.涙の転校生

これはドクターの作った歌。

ドクターのポップ感と切なさが詰め込まれた良曲。

9.秘密の24時

メロディから発せられる歌詞は、

なんともいえない覗きの歌。

かわいらしくも不気味な、すかんちワールド。

10.恋のショック療法

とにかくロックが好きだぜ!と伝わってくるごきげんナンバー。

いろんなロックへのオマージュが面白い。

shima-changのコーラス、かわいすぎる。

全ての少年に伝えたい、

「恋のセリフ 復唱して あの娘のダイヤル レッツゴー!」

モテない少年を歌わせたら、ローリーに並ぶものなし。

11.スローソンの小屋

カントリーテイストの楽曲でギターが快感。

歌詞は不気味な猟奇テイスト。

モヤモヤするけど好きな曲。

と全曲やってしまった。

こんなことやって年を越してしまうけど後悔は一切なし。

1stアルバムながら、すかんちというバンドの全て含まれた名盤だと思う。

おもちゃ箱の中から、とび出してくるかのような

バラエティに富んだ、曲は今も色あせない。

ジャケットからはB級感がこれでもかと出ているが、確実に狙って出している。

ど派手なかっこうに隠された、ナイーブな世界観と本物の実力。