『すすめ!!パイレーツ』 江口寿史
スーツ姿でニヤニヤ読んでました。完全に変な人です。
やっぱり江口寿史は、すんごいおもしろい!
でも江口寿史を、僕と同世代の人は、ほとんど知らない。
なぜ、僕がこの人を好きかというと、
小さい頃、親が子どもの頃使っていた部屋の本棚から読み漁った
『すすめ!!パイレーツ』
普段使われていない部屋から見つけた、宝物のような本のせいだ。
パイレーツは、徹底的にギャグの応酬。
記憶が確かなら、そのころ僕は『幽☆遊☆白書』しか
持っていなかったので、それはとても衝撃的だった。
僕の世代では、わからないパロディも満載だった。
それでも、なぜか笑ってしまう。
万年最下位の、一応プロ野球チームパイレーツ。
超ド級に個性的なメンバーが揃っている。
個性的すぎて、毎回試合にはならない。
腹がよじれるくらい笑いすぎて、読みすぎて、ボロボロになったせいか、
コミックス全11巻は、今では残ってません。スイマセン。
絵柄は、昔の作品なので現代的とは言えないが、
とても上手い。特に女性の絵はピカイチ。
胸がときめく、青春時代をイメージさせられる。
物語も、いつまでも笑いがたえない、
大人も子どもも、一緒にところ狭しと暴れまわる、
ある種のモラトリアム。
いつまでも、こんな風に続いていくんじゃないかと。
唯一、大人になったというか、旅立ったのは沢村真という人物だけ。
パイレーツフォーエバー。
今も誰かの頭の中で、パイレーツの面々は暴れまわっていることだろう。
それとも、過去の遺産として囚われているいるのだろうか。
親もしばらく読んでなかったせいか、
その本を楽しそうに読んでいた記憶がある。
その後親は、文庫版のパイレーツは新たに買いなおした。
今も実家のリビングの本棚には、パイレーツが揃っている。
残念なのは、コミックスの最終巻であったある話が抜けていることだ。
もう一度読みたい……