『盗作(上・下)』 飯田譲治 梓 河人
お久しぶりであります。
ブログ始めて以来の、長期中断、中断、挫折、etc,etc.
これから復活とまではいかないかもしれないけど、
まあ、ちょっとは落ち着いたってところです。
そんなこんなで、久しぶりの読書記録を残すことに、
ブログ更新してない時も、ちょくちょく読んでいたので、
そちらも、徐々に載せていくことに。
この本は、昨日読み終えたというか、
一日で上下巻、一気読み。
昔このコンビが出した『アナン』の世界感。
というか、アナンも登場している。
作者達のアナンへの愛も感じられた。
盗作というテーマは、たぶんミステリーなんかだと
よく使われるテーマなんだと思う。
だけど、この作品では、誰がマネたとかそんなことは関係ない。
もっと精神的なもので、梓さんが言うならば
ビッグスピリットというものだろうか。
物語は、平凡すぎる少女の一生。
だけど、『嫌われ松子の一生』のように、
平凡な人生は、波乱万丈に移り変わる。
読んでいて最初は、思ってたより出来すぎていて、大げさで
荒唐無稽な話に見えてしまい、
どうなんだろうって疑問でいっぱいだったけど、
少しずつ、でも確かに引き込まれていった。
アナンを読んでいたとき、あの窓に吸い込まれていったように。
“いのち”の光、芸術、創作。
僕には、芸術とか、そういうことはちんぷんかんぷんで、
まるでわかってないし、何かを生み出すのに、
どれだけ苦労があったかもわからない。
だけど、何かに夢中になって、
自分でも信じられないことができてということはある。
そんな瞬間は、あんまり覚えてないような
でも実は、ちゃんと覚えているような、不思議な感覚。
もう一度、やれと言われてもできないのだけど、
いつかまた、同じようなことが起きてくれるんじゃないかと
願いやまないそんな感覚。
そのように創られた、作品を見てみたい。