読書 作家別 「あ行」

『ゼロ年代の想像力』 宇野常寛

ゼロ年代の想像力 昨日生まれて初めて、握手会というものを経験したkakasiです。こんばんは。 握手会があるということも知らなかったのだけど、 ライブ前の物販でライブDVDを買った人は 握手会参加できますと言ってたのでラッキーだった。 今日も休みにして…

『ハルビン・カフェ』 打海文三

ハルビン・カフェ 3ヶ月前に、ヘッドホンを変えてから持っていたCDを聞きなおすのが楽しい。 なんとなくもやっとした印象の曲が、霧が晴れたように感じられるものもあったり アレっ?ここでこんな感じで音が鳴ってたのかと、 ハっと感じさせられることまで…

『屍鬼 1~5巻』 小野不由美

昭和ミステリの舞台を思わせるような小さな村が舞台。 でも、現代が舞台で人物も若い子は現代風な設定が奇妙。 村で起こるある事件も奇妙なもので、物語はとらえどころがない。 じわじわと村に広がっていく事件は、次第に急速にスピードを上げていき、 僕と…

『イニシエーション・ラブ』 乾くるみ

イニシエーション・ラブ 恋愛小説は苦手なんだけど、これは見事なミステリー。 もちろん恋愛小説としても読めるけど、 最後の2行を読むと恐怖感じるミステリーに早変わり。 読んでいく最中で感じていた違和感が、 はっきりとした回答となって返答されたこと…

『解決まではあと6人―5W1H殺人事件』 岡嶋二人

解決まではあと6人―5W1H殺人事件 平林貴子という謎の女性が、興信所を訪れて奇妙な依頼をするというミステリー。 一応依頼は完遂されるけど、どうもそれがしっくりこない。 依頼内容は達成されているのに。 そうして章が終わったら、また平林貴子という女性…

『おかしな二人―岡嶋二人盛衰記』 井上夢人

おかしな二人―岡嶋二人盛衰記 作家岡嶋二人(井上夢人、徳山諄一)の繁栄と衰退を描いたエッセイ。 ド素人の二人が江戸川乱歩賞を狙い、コンビを組み小説を作っていく。 お互いの足りないものをお互いで埋めあう。 そして訪れるすれ違い、恋人のような夫婦の…

『輪違屋糸里 上・下』 浅田次郎

浅田次郎で新撰組といえば、『壬生義士伝』が思い浮かぶ。 その作品では、これでもかという泣きの浅田を思い知らされた。 今回も新撰組が出てくるが、新撰組の周囲にいた女性の視点から描かれた、 男女の悲哀であり、時代の流れであり、生きるということの話…

『そして扉は閉ざされた』 岡嶋二人

そして扉が閉ざされた この本の前に読んだ本は乾くるみさんの『リピート』 そして今回読んだ『そして扉は閉ざされた』には奇妙な符合が。 時系列的に『リピート』が後の作品なので、乾さんが狙ったのか、偶然なのか。 この両本、主人公の名前が「毛利」であ…

『リピート』 乾くるみ

リピート 久しぶりに読んだ本がこの『リピート』 タイトル通りの、いわゆる繰り返しの人生を扱ったもの。 その過去に還るという設定を選んで読んだというところに、 僕の弱い心であったり願望が垣間見られるが、 問題はそういうところでなく、面白いかどうか…

『99%の誘拐』 岡嶋二人

99%の誘拐 さっそうと行われる誘拐劇。 けっこう厚めの本だけど、スピード感があり、 余分な部分を削り、その誘拐劇をかろやかに書いているので、 劇中の誘拐方法、そして身代金の受け渡しのように、 あっという間に、テンポ良くページがめくらされた。 ある…

『ロスト・ストーリー』 伊藤たかみ

ロスト・ストーリー 身も蓋もなく言ってしまえば、村上春樹みたいな。 「失われた物語」を取り戻すとか、会話だとか、メタファー。 そこはかとなく物語から伝わる、 せつなさや儚さだという虚無感、喪失感。 そして、難解というより、なかなか言っていること…

『メドゥサ、鏡をごらん』 井上夢人

メドゥサ、鏡をごらん 以前読んだ『クラインの壷』の岡嶋二人というのは、 2人の作家の競作(クラインに限っては、ほとんど井上さんで書いたようだが) ということなのだが、現在はコンビを解消している。 岡嶋二人の他の作品を読んでも良かったが、 タイト…

『クラインの壷』 岡嶋二人

クラインの壷 1989年に作られたのに、ゲームのバーチャル世界を描いた物語。 今でこそ、仮想世界なんて珍しくないんだけど、マトリックスとかね。 当時はファミコンかスーファミか。 そんな時代に思いついただけでもスゴイ。 ちなみに、僕のゲームでの仮…

『暗黒童話』 乙一

暗黒童話 読み終えたとき感じたのは、健気な少女の成長物語だということだった。 しかし、タイトルは暗黒童話。 読むには、それなりの覚悟が必要かもしれない。 奇妙で、不思議で、残虐で、なんとも不可解な話なんだけど、 とても切ない話だった。 それでも…

『空の中』 有川浩

空の中 空の中。 スケールでいえば、宇宙の方が大きい。 それに解明されていないという点でも深い。 空の世界を突き抜けて、人間は宇宙へ行った。 なんだけど、空にはロマンを感じる。 ラピュタであったり、神様の住む天界だったり、 宇宙を飛ぶより、空を飛…

『図書館革命』 有川浩

図書館革命 図書館戦争シリーズ最終巻。 エンターテイメントしまくってくれて、 最後の最後まで、突っ走ってくれた。 ラストなのでシリアスになってきたけど、 ラブコメ要素も無くならず。 なんだか、微笑ましい。 図書館の自由、表現の自由、本当に難しい。 …

『The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day』 乙一(著), 荒木飛呂彦 (イラスト)

The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day 初めてジャンプで読んだジョジョは4部だった。 猫草と吉良吉影の攻防だった。 その当時、僕は吉良を主人公だと思っていたのだと思う。 だけど、吉良吉影は4部のボスキャラのようなものだった。 そして…

『ピーターパン・エンドロール』 日日日

ピーターパン・エンドロール この前ブックオフで、文庫本2冊で500円セールをやっていた。 6冊買って、1500円。 普段の値段と比べると1000円以上浮いて、ご機嫌なkakasiです。 この本もそのセールスの時に買った本。 他の5冊は、前々から興味が…

『塩の街』 有川 浩

塩の街 昔に、同作者のデビュー作として 電撃文庫で出されていたものの、増改訂版でハードカバー。 文庫版は読んでいないので、 よくわからないが、リメイクみたいなもの? その文庫に関しては、本屋のバイトしてたころ、 仕入れてみたのに、他のパートさん…

『図書館危機』 有川浩

図書館危機 一言、「あま~い!」 今まで、端々からそんなところを覗かせてきたが、 まあ、なんとか話がおもしろかったので着いてきたけど、 今回のノリには、なかなかについていくことが難しかった。 でも、恋する乙女だからしかたがない。 お話でも現実で…

『図書館内乱』 有川 浩

図書館内乱 今度は、内乱だ!! どんな組織でも、一枚岩ってわけじゃないということ。 内部にも外部にも正義が、山ほど存在しているということか。 今作は、前作の主人公、笠原郁がもちろん主役だけど、 5つの章で構成されていて、他のキャラの出番が多い。…

『ビーナスブレンド』 麻生哲郎

ビーナスブレンド 岡山―島根―鳥取、の旅も終えて、自宅でまったりとブログ中。 旅行記は、いずれブログにでも載せるとして、久しぶりの、読書感想文。 「ビーナスブレンド」 それは、この小説のタイトルであり、コーヒーの名前であり、 映画「ホテルビーナス…

『サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ』 大崎 梢

サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ 今日は、岡山県の書店にビックリ。 書店のポップもたくさんで、ラミネでカバーしてあるし、 本の数が、ものすごい! ちくま文庫なども、ほぼそろえてあるし、 個人的に大好きな、クラフトエヴィング作品の クラウドコ…

『晩夏に捧ぐ 成風堂書店事件メモ(出張編)』 大崎梢

(ミステリ・フロンティア)" style="border: none;" />晩夏に捧ぐ 『配達あかずきん』という作者の前作の続編。 前作は短編方式で、本屋のありふれた日常や、そこに関わる謎、 また、もの珍しい本屋に関わる不思議や事件を扱っていたが、 今回は、長編で前作…

『守護天使』 上村佑

守護天使 主人公の境遇に、悲しくなったり、笑ったり、キモがったり。 まあ、普通じゃない。 とはいえ、物語の大筋的には、ないことはない恋愛小説。 一方的な恋だけど、ヒロインのピンチには訪れるヒーロー、守護天使。 この彼が、ドタバタして、スピーディ…

『失はれる物語』 乙一

この前読んでいた『ZOO』とは打って変わって。 タイトルと表紙から、少し連想できたように、ホラーではなく 儚げで、幻想的で、美しく、ロマンチックに。 この作品も短編集で、 Calling You 失はれる物語 傷 手を握る泥棒の物語 しあわせは子猫のかたち ボク…

『配達あかずきん』 大崎梢

配達あかずきん 元書店員が描く、書店ミステリーだということ。 バイトとはいえ、元書店員としてはとびつく魅力が充分すぎた。 読んでいると、バイトしてたころを思い出す。 あるある、的なこともそこかしこに。 人殺しとか、そういうミステリーではないけど…

『ZOO(2)』 乙一

ZOO〈2〉 こうして乙一さんの短編集『ZOO(2)』も読み終えて 1巻と合わせて考えると、やっぱり 「なんなんだこれは」にぶち当たる。 「血液を探せ!」 「冷たい森の白い家」 「closet」 「神の言葉」 「落ちる飛行機の中で」 「むかし夕日の公園で」 1巻…

『ZOO(1)』 乙一

ZOO〈1〉 乙一さんの作品は、大学入ったばかりのころ、 つまりは、3年前以来。 『きみにしか聞こえない―CALLING YOU』を読んだのが最初で、最後。 その中の「CALLING YOU」はよく覚えていて、 優しくて、切なくてというイメージが乙一さんの僕のイメージ。 …

『盗作(上・下)』 飯田譲治 梓 河人

盗作 お久しぶりであります。 ブログ始めて以来の、長期中断、中断、挫折、etc,etc. これから復活とまではいかないかもしれないけど、 まあ、ちょっとは落ち着いたってところです。 そんなこんなで、久しぶりの読書記録を残すことに、 ブログ更新してない時…