『うしおととら』藤田和日朗
地上に生物がいる限り…
どうしてこの漫画を、いままで放っておいたのだろう。
おととい、昨日、今日の3日で、全33巻+外伝1を読み終えました。
初めて読んだ「うしおととら」
なぜか、今まで読んだことの無かった本を手にとって見た。
決して上手とは言えないかもしれない絵だが、力強い絵だった。
そして、力強い、物語だった。
これは、王道ものだ。 THE漫画。
主人公の中学生「うしお」と
妖怪の「とら」(本当の正体は、最後にあかされる)
二人の出会いから始まる、物語。
作者は、書きたいことを残さず詰め込んだと言っていた。
そのとうり、この漫画には、多くのものが詰め込んだある。
最後の方まで進むと、そのことが良くわかる。
今までの、全てのことが、「うしお」と「とら」の冒険と出会いが、
最後に全て収縮されている。
全巻は、揃えて買わなかったが、
最期のほうだけは手元に残しておきたいと思い、買っておいた。
いずれは、全て揃えるかもしれない。
この漫画は、楽しいことばかりじゃない。
辛いこともあるし、救われない人たちもいる。
そのため、涙を流すし、血も流れる。
壮大な冒険の片隅にあった、小さな、だが重たく、意味のある出会い。
そういうものが、僕は強く心に残っている。
そういうものが、沢山集まって、
ようやく物語は終えることが出来たんだと思う。
うしおは、「今オレ達は、太陽と一緒に戦っている!」と例えた。
太陽は、生命の源だ。太陽がある限り夜はこない、命は、終わらないのだ。
思えば、最後の敵「白面の者」も可哀相な奴だ。流も……
秋葉流は、一番以外な人物だった。
そしてヒョウと同じくらい、かっこよかった。
最後の白面が語った
静かなる言葉で…誰か、我が名を呼んでくれ…
もし違う形で、生まれていれば…と思う。
徳野さんやサトリが、また出てきたときは、泣いた。
ホントにたのしかったよ…くそう、なんかまた、泣けてきた。