<span style="color:#0000FF;">私の中の龍よ</span>
『龍は眠る』 宮部みゆき
推理物だけど事件の解説、謎解きより、
続きを知りたいと思う気持ちのほうが強い。
物語を楽しめる作品が多いから好きだといっても
まだ、数冊しか読んでないけど。
それに、本格推理はちょっと苦手なんです。
この本は、いわゆるサイキック、超能力もの。
サイキッカーと思われる2人の少年と、雑誌記者の大人がメイン。
やんわり、ラブストーリーも含まれている。
自分の内に秘めた力(超能力)による苦悩。
その力ゆえ知ってしまう、不幸な事件。
さらに、新たな事件が主人公である雑誌記者を襲う。
人の心の内に眠るものが、表へと出る時、
起こるのは憤怒、憎しみ、妬み…
誰の心にも龍は眠っている。その龍の種類は多種多様。
だから彼らは、苦しむのか?
だから彼らは、絶望するのか?
私の内なる龍が、どうか私をお守りくださいますように
でも、善といえるものも存在する。
世の中、そう捨てたものでもないかもしれない。
その龍が、どうか苦しまなくてすむものでありますように。