『バンビの剥製』 鈴木清剛

バンビの剥製 バンビの剥製

いまのところこの人の作品の中で一番好き。姉がいいキャラ出てる。

ライトノベルとかだと、

キャラの個性=作品の出来みたいになるらしいけど

この作品においても、同じことが言えそう。

姉を中心にこの小説は、回っている。陰気な姉貴が地球を回すってか?

すくなくとも主人公は、姉の影響をモロ受けているとラストでわかるし。

姉がいたから僕がいる。姉の影or光のようだと。

僕は、姉がいたからその反対の役割として、

こう成長したと。(すいません内容うろ覚え)

たぶん自覚してないだろうけど、

この主人公は、そうとうシスコンだと思う。

恋人との関係も姉との関係も、曖昧になって。

姉は離れた。恋人ともいずれ終わってしまいそうだが、

なんだかんだ続くのかも。

この人の前の作品の『男の子女の子』の帯の言葉の引用だけど

つながれば、即席の永遠ができあがる

僕はこの作者の作品をまだ、3作しか読んでないけど

どれも同じことを言える。一貫した明確なテーマがある。

永遠なんていつか終わるんだ。 全ては離れていく。

大切だったバンビの剥製も捨てられた。

親も結局帰ってこなかった。

なんだかんだずっと一緒だった姉もいなくなった。

僕のこれからは、どうなっていくんだろう……

あと僕の髪型は、別にあんな設定じゃなくても良いと思う。

そんな派手な性格でもないし。

姉の追跡の時しか、クローズアップされないし、しかもちょこっとだけ。

パソコンのウイルスは、失って初めて気付くという複線でしょうかね?

でも、まあ無くなってもいいかって、

姉にとって主人公は、そんな存在でしょうか?

今までのデータと一緒で、バンビの剥製と一緒で。