『クラウド・コレクター 雲をつかむような話』クラフト・エヴィング商會

クラウド・コレクター―雲をつかむような話 クラウド・コレクター―雲をつかむような話

これは、おすすめです! 問答無用におすすめです!!

丁重に作りこんだ本で、表紙、本文、絵や写真のバランスが素晴らしや。

序盤は、不思議な国に迷い込んだような感じで、戸惑ったけど、

中盤あたりからの物語の世界、いや初代クラフト・エヴィング商會の世界

と言ったほうがいいんだろうか?

虹を追いかけるような、雲をつかむようなお話。

これは、作者の祖父の旅行記を解読するお話。

大きく分けて、旅行記が書かれた、祖父の手帳の日記の内容のお話と、

この手帳の謎を解き明かす。

現在の3代目クラフト・エヴィング商會のお話。

ちゃんと覚えていたはずなのに、

いつのまにか忘れてしまっていたものたち。

人間は、何かを忘れながら今も生きている。

忘却がもたらすものを、探す旅でもある。

近くて遠い国「アゾット」という国への、雲をつかむような話。

この本は、忘れられてしまった物語なのです。いやホントの話。