『恥辱 SKAM』 カーリン・アルヴテーゲン

恥辱 (小学館文庫 ア 4-4)  恥辱

お久しぶりです。(この言葉何回使ってるんだろう?)

仕事にも、夏の暑さにもマケズと行きたいですが、

今日とうとうクーラーを使いました。kakasiです。

久しぶりに本を完読。

海外作家の本ということも久しぶり。

なんか久しぶりなことばかり。

でも、一時期もっとブログを書いてないことがあったことを考えると、

あんまり悪いペースでもない気がしないでもなく……

というか、ブログは自分のペースでというのがモットーです。

更新しなきゃという変な義務感も、まだないし、

今回もようやく一冊読み終えれたのでということで、久しぶりだー!

前に進むには、たとえそれが小さな歩みでも

強い意志が必要だ

で、この『恥辱』という本の話。 

読む経緯としては、久しぶりに大学時代の友達と

懐かしき名古屋にて遊んでいたとき(今は静岡です)

近くにはないたくさんの蔵書を抱えている本屋にて

「あっ!カーリン・アルヴテーゲンの新刊出てる!」

と、発見したから。この作者の本好きです。

近作は、物語中の時間としては、とても短いのだけど、

2人の主人公の過去、トラウマを扱っていて、

「その忌まわしい過去の果てにある今」

という印象を受け、とても壮大な物語に思えた。

バリバリのキャリアウーマン、モニカの話と、

肥満に苦しむ女性、マイブリット2人の物語であり、

1つの境地に向かう話なんだろう。

恐らく主役としては、モニカになるのだろうけど、

マイブリットの話がどんどん強くなってきて、

とても強く印象付けられたので、2人が主役の話に感じた。

2人の話を交互に持ってきて、

最後に2人の物語が交差するという、最近良く読むスタイルの話だが、

直接的に2人の物語は、まったく関係がない。

間接的にさえ、関係がないかもしれない。

ただ、2人が胸の内に抱えているものが「恥辱」

という点でのみ、交わりあっているのかもしれない。

マイブリットの話には、信仰というものが大きなウェイトを占めていて、

海外のものだなと、改めて思った。

信仰のくだりは、僕には理解はできないが、

そういうものだという風には感じ取ることくらいはできる。

ちなみに帯の文は、

過去に囚われた二人の女性が

人生の歯車を狂わされた先に出会ったとき…

サイコサスペンスの部類に入る物語だけど、

犯罪が起きたりするものでも、推理するような物でもない。

たけど、すごいスリリング。

そして、ラスト付近で、一人の女性が押しとどめていた真実が

次々に表に出て、その女性の心理が変わってくるまでは、

ため息が出そうだった。

そして2人が抱えているものからは決して開放されないかもしれないが、

勇気を持って前に歩き出すための、強い意志が感じられた。

最初に一番、気に入らなかった人物が

最後は一番好きになるって話も久しぶりだな~