『砂漠』 伊坂幸太郎

砂漠  砂漠

ちょうど伊坂作品と出会って2年。

今大学2年だけど、高校生のときに立ち寄った馴染みの本屋で、

めったに小説を買わない、読まない僕が、

オーデュボンの名に惹かれ、すっかり本大好き。

司書の資格のコースまで取ってしまうほど(他にも理由があるけど割愛)

魅了させた伊坂幸太郎、『魔王』から間もなく登場!

最新書き下ろし『砂漠』待ってました!!

相変わらずテンポのいい会話。

今回は、クラッシュ、ラモーンズを持ってきて興味をそそる。

たいしてラモーンズとか好きじゃないけどね。

ただ、今までの作品は良い意味で驚きがあり、衝撃が走ったけど

今回は、それがイマイチだった。

でも、最後の「セドッリク!」までの流れと複線には、鳥肌が立った。

小説としては、おもしろいけど、伊坂幸太郎という名前のせいかな?

音楽の世界で言えば、セカンドアルバム以降のオアシスみたいな。

期待がでかいだけに、良いモノでも傑作じゃないと,

満足できないみたいな気分。

それでも、引き込まれるように読みましたけどね。

砂漠に雪が降るような衝撃は、なかったけど、

まるで伊坂さんの自伝的とも思えるような、学生生活を描いた青春小説。

僕も大学生だけど、ほんとあっという間だよ。もう2年経つよ。

あ、とりあえず、西嶋の高校の時にお世話になったという家裁調査官は、

『チルドレン』に出てきた陣内さんだと予想。もしくは武藤。

されに言えば、陣内さんに殴られた少年が西嶋かと、

まあ、それはさすがに無いか。

伊坂さんが盛んに語る

「パンクロックってのは、立ち向かうことなんだ」

立ち向かうってことは、以外と大変。

上手くかわして生きるほうがよっぽど楽。

それでも不器用なくらい、立ち向かっていく姿は、かっこいいんだよね。

果たして彼らは、砂漠に立ち向かい雪を降らせるほどに、

彼らの世界を潤すことができるのだろうか。

「人間にとって最大の贅沢とは、

人間関係における贅沢のことである」

その通りだね。ああ~ほんと大学生活なんてあっという間だ。

もちろん中、高生のもね。

後悔はするだろうけど、精一杯生きよう!

それが、青春かもしれない。