『タイムスリップ釈迦如来』 鯨 統一郎

タイムスリップ釈迦如来 (講談社文庫 く 56-5)  タイムスリップ釈迦如来

もはや、何がなんだかわからない……

ただ、爆笑。

鯨さんのタイムスリップシリーズ第三弾。

今度の舞台はタイトルから想像できるようインドだった。

お釈迦様ですよ、ブッダですよ。

扱うものが大きすぎるだけに、

洒落のわからない人は読まないでくださいと前書きしとかないと、

仏教徒の方々が読んだら、暴動が起きそうで怖い…

まあ僕は、普通に洒落として読みました。

しかしまあ、この発想はなかった……

最初の『タイムスリップ森鴎外』は、現代にタイムスリップということで、

何が起こるかわからずハラハラして楽しかった。

2作目の『タイムスリップ明治維新』は、

道筋こそどうなるかわからないが、大体明治維新といえばコレだろと、

なんとなく予想できるものが多かった分、

やや不満が残ったのだけど、

近作は、知らないことだらけだった分、大いに楽しめた。

でも老子とかソクラテス出てくるし、

ラストはもうギャグとしか思えない対決になるし、

すっごいバカバカしい。ちょっと引いてしまったが、

こういうアホみたいな話は嫌いじゃない。

ここまで来たら、もうとことんやっちゃえと。

ブレーキなんて知らないぜ!…みたいな。

エンターテイメントってこういうことだよなと考えてしまった。

歴史好きには、たまらないか、お怒りか、

どっちかの両極端な話だと思う。

関連作品感想リンク

『タイムスリップ森鴎外』

『タイムスリップ明治維新』