『悩む力』 姜尚中

悩む力 (集英社新書 444C)  悩む力

悩むってことは人間の特権だと思う。

中には、悩まずバーっと行動する人もいるかもしれないけど、

多かれ少なかれ、悩むことはあるはず。

瞬時に計算するコンピューターと違い悩みから人間臭くて良い!

……と思ってしまうのは、僕が非常に悩む性格だから。

悩んで、悩んで、その果てに突き抜けろというのが本で語られているが、

僕の場合は、悩んで悩んで、忘れちまえなのでいけない。

これは、本当にいけない。

自分のダメな部分だと思う。

悩みごとがあり、また悩みごとが増えて、

悩むことの連発なので、いちいち全部面倒がみきれない。

前の悩みを思い出すと、何であんなに悩んでいたのか不思議になることも多い。

もちろん、昔から今に至るまで悩んでいることもあるが、

なかなか突き抜けるまでは、いかないかなぁ……

当時の僕は、大いに悩んでいたので、自己形成的な本はめったに読まないけど、

めずらしくこういった本を買ってしまった。

というのは、実はこれ2ヶ月ほど前でした買って読んだの。うん、忘れてた。

僕は自分のすぐ悩むくせが嫌い。

それでいて、悩んでいる姿はみせたくない。

悩んでいるふうだけど、そんなに真剣に悩んでないよという態度ばかり取っていて、

それでさらに、本当はこんなに悩んでいるんだと、一人でまた悩む悪循環。

悩むって何だ、悩むとは悪なのかと混乱して、

思わず手に取ったのを覚えている。

結論から言えば、僕の悩みの解消には至らない内容だったけど、

著者の言わんとすることはよくわかる。

そして、それが正しいであろうことも。

正しいのだろうけど、それを読み自分の何かが変わったというとそうでもない。

それは、僕の気概の問題なのだろうけど、

生きることも悩むことも難しいなと思った。

そして明日からもきっとまた悩んでいくんだろうと。