『白夜行』 東野圭吾
これほどの長編を、主人公の心理描写なしでやってのけて、かつ、
それが、おもしろいときた。
白夜を歩む二人の、孤高さを引き出している気がする。
いつまでも太陽の当たらない道を歩む二人。
だけど、いつまでも交差しない道を歩む二人。
それなのに、常に一緒。
なんとも矛盾しているようだけど、
心理描写がないと、これも合っている気がしてくる。
ただ、お互いが、お互いの太陽として、
まったく交わらない道を照らし続けたと。
主役二人の内面を一切書かない手法を、褒めていたことが、印象に残った。
このスタイルで、この視点で書き続けたことが、すごいし、おもしろい。
この手法のおかげで、読み終えての後味も、
なんとも言えない。いぶかしい。
なんなのだろう、この読了感は。
ドラマのフレーズの
愛することが、罪だった。会えないことが、罰だった。
読み終えると、よくわかる。
ドラマは、ラストシーンから始まるようで、
2人が実際あっているシーンも出るよう。
それに二人の内面も描かれるだろう。
小説で、内面まで書いたら、膨大なページ数になるだろうし
本のイメージもずいぶん変わると思う。
でも、ドラマなら、それもありかと思ってしまう。
前回ドラマは、最初から最後まで見たドラマないし、
まあ、見たというのが「ブラザービート」くらいなので、ドラマも楽しみ。
それと、今続編の『幻夜』読んでます。
テスト勉強やらなきゃ、やばいのに、テスト期間に読んでしまいそう。
それくらい引き込まれている。