『レヴォリューションNo.3』 金城一紀

レヴォリューションNo.3 レヴォリューションNo.3 この作者の小説は、読んだのはこれで3冊目。 GO フライ,ダディ,フライそして、これ。 フライ,ダディ,フライのメンバー、ゾンビース、アギー、ヒロシ、ドクターモロー。 物語を作るには、キャラが良くないと、と感じられる、個性な面々。 そして読み思うのは 「俺の世界」 という一貫としたテーマがあるということ。 作者が、在日コリアンということも影響は、あると思う。 昨日、スマステーションでイサム・ノグチという 天才芸術家の特集をやっていたけど その人は、日本とアメリカの混血ということで 才能があるのに、色々な差別や困難な出来事があった。 でも、最終的には、その才能を両国に認められた。 素晴らしいものを持っている人には、血なんて関係ないのだ。 自分の中の世界で生きる。文中の
「世界が、僕たちの世界が、正常に機能し始めた」
が、印象に強く残った。 誰に認められなくても、その中でも、必死に踊り続けてやる。 この世界を自分が愛せなくては、ならない。 そんなことが、この人の小説を読んで感じられた。 社会が認めないなら、革命を起こすしかない、とまで言いそう。 だから
「なにがあっても、踊り続けるんだ」
が、ラストを綺麗に飾ったんじゃないか? そして、僕がこの人の物語が好きなのは、 映画や音楽の話を、ふんだんに使っていること。 細かいネタがとても好き。 あと、この人けっこう、頭悪そうな会話や、アホな表現を使うけど かなりのインテリっぽい。 ところどころで、心を摑む台詞を入れる。 そこが、好き。