『風の歌を聴け』 村上春樹

また村上春樹です。 実はこれ読む前に羊をめぐる冒険を読んでいたりするkakasiさんです。 完全に読む順番間違えてますが、気にしないでいこう。
あらゆるものは通りすぎる。 誰にもそれを捉えることはできない。 僕たちはそんな風にして生きている。
生きていれば色々な人と出会うけど、 風のように、その人たちは通りすぎていってしまう。 昔仲良かったあの子も、好きだったあの人も いつのまにか、過ぎ去ってしまう。 そこに深く根を張ったつもりでいても、捉えることなんてできない。 人生は出会いと別れの繰り返しとは、よく言ったもの。 風のように去る、風とともに去るといった話だった。 その表面だけを風がまとわりついて、 そこだけを持ち去っていくような物語だった。 でも、考えてみれば人生なんてそんなもの。 ほとんどが、表面だけを軽くなぞっていくだけ。 そう思う僕は、やっぱり色んなことをわかってないんだなと感じた。 達観して、全ての物事をわかっていそうな人に憧れはする。 だったら、それを知る努力をするべきだと思うけど、 そんな人は疲れるだけだとも思う。 考えると、どうどう巡りになるので、これくらいで止めておこう。 僕のこんな思いも、風のように 僕の心から通りすぎていくだけなのかもしれない。
風の歌を聴け
風の歌を聴け
posted with amazlet on 06.11.22
村上 春樹
講談社
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おすすめ度の平均: 4.5
5 すばらしい!!
5 春樹は嫌いだけど、この作品は本当に素晴らしい!
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