『風の歌を聴け』 村上春樹
また村上春樹です。
実はこれ読む前に『羊をめぐる冒険』を読んでいたりするkakasiさんです。
完全に読む順番間違えてますが、気にしないでいこう。
春樹は嫌いだけど、この作品は本当に素晴らしい!
鼠
あらゆるものは通りすぎる。 誰にもそれを捉えることはできない。 僕たちはそんな風にして生きている。生きていれば色々な人と出会うけど、 風のように、その人たちは通りすぎていってしまう。 昔仲良かったあの子も、好きだったあの人も いつのまにか、過ぎ去ってしまう。 そこに深く根を張ったつもりでいても、捉えることなんてできない。 人生は出会いと別れの繰り返しとは、よく言ったもの。 風のように去る、風とともに去るといった話だった。 その表面だけを風がまとわりついて、 そこだけを持ち去っていくような物語だった。 でも、考えてみれば人生なんてそんなもの。 ほとんどが、表面だけを軽くなぞっていくだけ。 そう思う僕は、やっぱり色んなことをわかってないんだなと感じた。 達観して、全ての物事をわかっていそうな人に憧れはする。 だったら、それを知る努力をするべきだと思うけど、 そんな人は疲れるだけだとも思う。 考えると、どうどう巡りになるので、これくらいで止めておこう。 僕のこんな思いも、風のように 僕の心から通りすぎていくだけなのかもしれない。
おすすめ度の平均:
すばらしい!!春樹は嫌いだけど、この作品は本当に素晴らしい!
鼠