『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』 リリー・フランキー

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン

なんと先週は、昨年の7月以来のブログ一週間連続更新でした!

ワールドカップ熱にやられたのか?

その割には、えらい映画やら本やらを読んでましたが。

ということで、また本読み終えました。

ホントは日曜に読み終えたんだけど、東京タワーです。

これは、はっきり言って小説じゃないかもしれない。

本屋大賞の作品だけど、大衆向けの話でもないかもしれない。

これはリリーさんの、母親へのラブレターであり、

ときどき父親への思いであり、家族の話。

以前、本当に書きたいものがない限り、

書かないと言ったことを聞いた覚えがあるけど、

これは、まさしく書きたかったことなんだと思う。

ある種独りよがりな文だけど、確実に僕には想いが伝わった気がした。

ということは、僕も自分の母親が好きということなんだろう。

実際、そんなこと言わないけど。絶対に。

でも、そんな思いを形にできるということは、素晴らしいことだと思う。

言わせたい奴には、言わせればいい。

それでも、その思いを本気で伝えようとしたり、

周りのことなど気にせずに、いられることはスゴイと思う。

なかなか普通じゃできない。

それは、ある意味、現在のオタク文化とかと似ている気がする。

好きなことを、好きと言える。

それは、強いとも言えるんじゃないかなと感じた。

ただいるだけで、それだけでうれしい。

そんな当たり前のことを、僕達は忘れている。

その存在が消えかけた時、また消えた時にはっきりとわかる。

その存在に気づいた時、改めて偉大さを知る。

東京タワーは時代の象徴だった。

だけど、今ではあって当たり前で、別に気にも留めないんだろう。

大きすぎる存在で、そこにあって当然のもの。

いつか本当にやってくる事。

確実に訪れることがわかっている恐怖。

ボクが一番恐れている事

子どもの頃の僕も、きっと同じだったと思う。

そして今だって、もしかしたら変わっていないかもしれない。

東京タワー。超泣けました。