『涼宮ハルヒの暴走』 谷川流

涼宮ハルヒの暴走 涼宮ハルヒの暴走

今回は短編。

前回で12月まで進んだかと思えば、

夏、秋、冬と時間軸的には、前に戻るといった話。

冬だけは、少し進んでいる話だったけど。

再びのSF話と、長門のためにあるような戦争ゲーム、

そして非現実的ミステリー?いやサスペンス?やっぱりSF?

最後の冬編は、今後に関わってきそうな話だった。

そして今回は、このシリーズが

非日常系学園ストーリーということを改めて思い知った。

あくまでも学園生活を楽しむ。

そして、それがちょっと奇妙。

世界を盛り上げるためのSOS団とは、

主にハルヒだけど、団員の周り、つまり学園生活を楽しむためのものだと

前作を読んで、改めて思う。

あと、今回では特に主人公の語りがいつも以上に目につく。

会話のない会話の成立。

一番不思議な話だった、冬編の謎の館の話だと

空間の不思議さと相まって、

ところどころある、主人公の独白なのに、

それで会話が成立しているという不思議さが、奇妙な印象を強めた。

会話の履歴がないのは、前々から気になったけど

今回のこの変な空間が、ますます不気味な感じだった。