『守護天使』 上村佑
主人公の境遇に、悲しくなったり、笑ったり、キモがったり。
まあ、普通じゃない。
とはいえ、物語の大筋的には、ないことはない恋愛小説。
一方的な恋だけど、ヒロインのピンチには訪れるヒーロー、守護天使。
この彼が、ドタバタして、スピーディーな話の展開の主役を張る。
でも、主人公が、若者でもなければ、
おじさより、おっさんという表現が似合う人物。
そして、強烈なインパクトのおっさんなので、
好き嫌いは、別れると思う。
なんたって、ハゲでデブでチビなうえ、半ストーカーなのだから。
だから普通に、かっこよさを求めたりしてはいけない。
だけど、電車男が評価されるご時勢なので、
こんな、恋愛小説もアリかもしれないかなと思う。
ハラハラ心配しながらも、最後まで楽しく読めたし、
中年男性の心意気を見せてもらえたと思う。
なんだかんだで、幸せになってもらいたい。