『空からやってきた魚』 アーサー・ビナード
この作者の本で『日々の非常口』とう本が、
日本文化をとても楽しみながら、
日本での毎日を過ごしていることを感じられて興味深かった。
その本はエッセイで、この本もエッセイ。
この本が、著者の初エッセイということで、
生まれてから日本に来るまでの思い出と、
日本に来てからの思い出が詰まっている。
中原中也賞を受賞した詩人でもあるのだけど、
詩に関しては、あまりよくわからない。
でもエッセイの文章は、温かく柔らかく。
本を読んでみるとエピソードごとに、
毎日を楽しんでいるという印象を受けた。
様々な環境で、困惑しながらも、
その困惑を、あっという間に面白さに変えて生きている。
著者の日常での「発見」が面白い。
キラキラした子供のような目線で生きているかのように思えてしまう。
そんな楽しい時間を文章にしたのだから、
読んでいるこちらも、楽しい時間を貰えた。
ただ、エッセイは著者が書いた順番に並んでるのでなく、
書いた時期がバラバラにエッセイに散りばめられていた。
できれば、著者が書いた順番に編集して欲しいなと思った。
でも、とても楽しいエッセイだと思う。