『もものかんづめ』 さくらももこ

もものかんづめ (集英社文庫) もものかんづめ

さくらももこの初エッセイ集。

友蔵との本当の関係は、知っていたけど、

作者の文章から読み取るのは初めて。

腹黒くて、不謹慎に思えるけど、どこか憎めない。

やっぱりそれは、まる子だから。

それに毒が少しあったほうが面白い。

友蔵以外の話は、純粋に面白かった。

最近漫画の『ひとりずもう』を読んで、

またこの人の話が読みたいと思ったのだけど、

ひとりずもうのような、しんみりとする話もいいが、

おもしろ、おかしな話が上手い。

水虫の話では、あのお姉ちゃんまでが・・・

作者の日常を、肩の力を入れずに書いたんだろう。

妙に達観してるかのようで、周りがよく見えてるのだろうか。

周囲のというか、家族の面白さが伝わってきた。

というより、家族が好きなんだろう。

何気ない会話、どこまで本当かわからないけど、

そういうところが、面白い。