『人類は衰退しました ③』 田中ロミオ

人類は衰退しました 3 (ガガガ文庫 た 1-3) 人類は衰退しました 3

シリーズを通して思うことは、スケールは大きい。

たぶん、漫画なんかだと、世界の始まりのことや、人類の終末、

新たな生命体、高度な文明など、広めようと思えば、すごく広まる。

だけど、意図的に物語はすごくスケールの小さいことばかりやっている。

だけど会話や、主人公の独白をすごく深読みしすぎると、

ものすごくスケールが大きい。

何事も捉え方しだい。

今回は探査もの。

メタ的なものもこれまで通りいっぱい、パロディもいっぱい。

妖精さんの登場が少なくなった分、メルヘン・ファンタジー色が薄く、

サバイバルや機械やらバトルやらで、ちょっと今までと変わった感じに。

相変わらず教訓めいていて、現代の童話・寓話感が漂う。

童話とか、寓話、昔話と違うのは、

口承の文化に基づいていないだけだが、

本という存在が一般化し、ネットという技術が進化して、

多くの人に伝播しているので、これもまたありかなと。

とまあ、そんな難しいこと考えず、とにかく楽しんで読むのが一番。