読書 「京極夏彦」

『陰摩羅鬼の瑕』 京極夏彦

陰摩羅鬼の瑕 このシリーズは純然なミステリーとはいえないと思う。 妖怪を引き合いに出し、謎めいた摩訶不思議な空間を作りだす、 作者の言霊ならぬ、文字霊。 妖怪、京極夏彦とでも考えようか。 分厚い蔵書の中にある、京極夏彦の世界。 最初に純然なミス…

『塗仏の宴 宴の始末』 京極夏彦

塗仏の宴 宴の始末 今の自分とは、本当に自分なのか。 ホントの私とは、何なのか。 夢の中での自分を自分と疑わないことがある。 ならば、現実世界の自分を自分と疑わないことは理かもしれない。 現実を現実と認識することは「事」といい、 それを理論づけた…

『塗仏の宴 宴の支度』 京極夏彦

塗仏の宴 宴の支度 膨大な文章の前フリ。 とにかくじれったい。 この本は、いわゆる上巻、下巻にあたる上巻。 「宴」の「支度」は整い、 その結末は「始末」にて明らかとなる。 この本は「支度」で次の巻の「始末」で結末が明らかに。 まだ、「始末」を読ん…

『絡新婦の理』 京極夏彦

絡新婦の理 だから僕は、言葉を紡ぐ。赤石散人さんの解説で、京極夏彦がど偉い作品を書き上げた。 と語っているが、まさにそんな気分だ。 京極堂シリーズを今、出版順に読んでいるが、 この作品が、一番すごいと思う。 そして上手い。言葉を使わせたらかなわ…

『鉄鼠の檻』 京極夏彦

鉄鼠の檻 三歩進んで二歩下がるならぬ、 二歩進んで三歩下がるような。 坊さんの名前がわかりにくいせいか、 どんな人だっけ?って読み直すうえ、 どんな場面だったけ?と何度も読み直す。 宗教は、上手く伝えようとしてるのはわかるけど、 「言葉にすると逃…

『狂骨の夢』 京極夏彦

狂骨の夢 「この世には不思議なことなど何もないのだよ」シリーズ第三弾 相変わらず、慣れるまで大変だけど、200Pくらいまで読み進めれば、 麻薬のようにページをめくる手が止まらなくなる、京極堂シリーズ。 今回は、心理学と、宗教がメインです。 今回…

『魍魎の匣』 京極夏彦

魍魎の匣 「この世には不思議なことなど何もないのだよ」第二弾。 ワトソン関口、動かないホームズ京極堂と愉快な仲間達シリーズ。 ハードカバーで読んだので、なんと一〇四八ページの超大作。 七〇〇ページくらいまで読み、あと三〇〇ページか、あと少しだ…

『姑獲鳥の夏』 京極夏彦

姑獲鳥(うぶめ)の夏 お盆に実家に帰ったとき、家にあったので借りてきた本。 じっくり、じっくり読んできて、昨日いっきに読み終えました。 すごい物語に引き込まれました。 長い小説だけど半分近くまで読んだら、 ページをめくる手が止まらなくなる。 この…