『狂骨の夢』 京極夏彦

狂骨の夢  狂骨の夢

「この世には不思議なことなど何もないのだよ」シリーズ第三弾

相変わらず、慣れるまで大変だけど、200Pくらいまで読み進めれば、

麻薬のようにページをめくる手が止まらなくなる、京極堂シリーズ。

今回は、心理学と、宗教がメインです。

今回は講談社ノベルス版を読みました。はい、577ページありますよ。

もうすっかり、妖怪小説と言うより、推理小説という感じがピッタリ。

なんか段々、妖怪のテイストが薄れてきている気がする。

タイトルだけ見れば、完全妖怪物なのにね。

僕は、結構心理学好きで、大学でも、

率先して授業受けているので、おもしろい。

京極さんは、知識人ですね。

毎回色々なテーマを扱い、小説内の物語を進行させながら、

詳しい解説をする。

毎回何故か、読み終わるたびに、何かを得た気になる。

話の方は、最初もしかして……と思っていたことが、

だんだん読んでいくたびに、いや、違うなと思ってたら、

やっぱり最後は、そうだったんかい!と、どんでん返し。

まあ、詳しくは読んでみてください。

これは、読まず嫌いがありそうですけど、はまりますよ。

京極堂の言葉を借りると、

この世におもしろくない本などない、

どんな本でもおもしろいのだ

関口の出番が減ってきているけど、次の『鉄鼠の檻』はどうだろう。

なんか、また魅力的なキャラが出てきたからな~

とりあえず、伊佐間さんは、また出演予想。

ちなみに、本の裏には、水木しげるさんの推薦書つき。

でも、今回は妖怪の呪いというより、

宗教による狂信という呪いな感じだったけど。