『硝子のハンマー』 貴志祐介

硝子のハンマー 硝子のハンマー

『青の炎』から4年半ぶりという今作。昨年出た本ですね。

1部、2部と別れているが、2部の方が好きです。

1部が悪いわけじゃないけど、2部の犯人の描写が、

どことなく前作『青の炎』を思わせる。

こういうの上手いな~って関心する。

犯人の切羽詰った時の思考、行動、覚悟、そして過去が痛々しい。

肝心のトリックは、わかんねえよ、こんなの。

僕が、謎解き得意じゃないってのもあるけど、作りこんだな~って思う。

前作から4年半も立てば、手も込むはずだ。

タイトルの硝子のハンマーの意味は、最後語られるが、

そこを読むと、やはり犯人がメインの小説だったと感じた。

あんまり詳しく言うとネタバレになるから、あんまり言わないが、

社会への風刺と言ったところですか。

1部の主人公的な榎本は、結局どんなやつだったのか、よく解らなかった。

なんか過去にりそうだけど、語ってないし。

最後まで読むとやっぱり食えない男だって思う。

この人、主人公でシリーズ化あり?